箕輪麻紀子「Film」

ひと気のない街、変わらぬ風景、いつか訪れた場所。どこにでもある郊外的風景や住宅地、かつて自分がその前に立っていた風景を散歩の視点で描いた一作。リトグラフとペイティングで構成された濃紺のなかに思い出される風景は、ノスタルジーとすこしの寂寞、ありふれたものへの慈しみのような感情を呼び起こします。ロイヤルホストやマクドナルドが共通の記憶として取り出される世代のための"フィルム"。発行は、名古屋の書店 ON READING の出版レーベル ELVIS PRESS より。