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この本がどう読まれるかは、景色がどう見られるかわからないのと同じで今は見当もつかないのですが、同じ景色のうちに年輪を刻むようなこの営みを継続するうちに、ぼんやりわかってくるのではないかと思います。それは、大事なことだったり、当たり前のことだったり、期待外れなことだったりするのでしょうが、ひとまずなんでもいいでしょう。そんな風に鉛筆を動かしていれば忘れてしまうくらいの淡い期待を浮かべながら何かをし続けることが、私はとても好きです。———乗代雄介
七年間で三百回ほど文章による風景スケッチ(「二十分とか三十分静かに腰を下ろして目の前の風景を見つめて書く」)を重ねてきたという小説家の乗代雄介が、岡山市で講師をつとめた”写生文で風景を綴る”ワークショップから生まれた風景スケッチ集の第2弾。前半では、三回にわたったワークショップで書かれた風景スケッチから講師がよいと感じて抜粋したテキストと講師からの感想、後半ではワークショップの外でそれぞれの受講生らが別々の場所で書いた風景の写生文を収めます。第三期となった今回のワークショップには、作家の堀静香さん、詩人の竹中優子さん、文筆家の蟹の親子などすでに著書を持つ書き手も参加、それぞれのテキストが収録されています。ただじっと風景を見つめ書くことからあらわれる変化、書く/読むことによる風景とのあたらしい出会いへ。