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七年間で三百回ほど文章による風景スケッチ(「二十分とか三十分静かに腰を下ろして目の前の風景を見つめて書く」)を重ねてきたという小説家の乗代雄介が、二〇二三年より岡山市で講師をつとめた”写生文で風景を綴る”ワークショップより生まれた作品集。三回にわたったワークショップで書かれた風景スケッチを、テーマやスケッチ場所別に掲載し、また参加者それぞれがワークショップ外で綴った栃木や新潟、京都やエディンバラなどの風景も収めます。誰かと同じ場所の風景を書く、自分の好きな風景を見つけて書く、他者によって書かれた風景を実際に歩いてみる。この瞬間この場所の自分を取り巻くぐるりに視線を向け、その場所から見えるものや聞こえてくる音、肌で感じる時の経過がもたらす変化を、淡々と自分というメディアを通して捉えてみる。世界への解像度をあげること、それを自分なりの言葉で書くこと、そしてそれを誰かと共有することから、この身体なりの風景との関係を取り結び、発見し、深化する。内面や日常を記す日記とはまた異なる、読み/書くことの愉しみの世界へ。